“水戸岡鋭治氏によるトータルデザインで2017年9月にリニューアルオープンした「草庵 秋桜」。水戸岡氏は「ゆふいんの森号」や「ななつ星」など、有名な観光列車のデザインで知られる工業デザイナー。「旅館が生み出す旅の出会い」をテーマに新しく生まれ変わった宿に注目が集まる。
旅行客が最初に訪れるロビーラウンジは、開かれた社交の舞台をイメージし、クラシックモダンなテイストに。繊細な光がこぼれる組子細工のシャンデリアと心地よいジャズのリズムが落ち着いた空間を演出する。
コンセプトは「三世代のお客様が寛げるお宿」。本館に6室、温泉露天風呂付きの離れに6つの客室があり、世代を超えて寛げるやさしい空間が広がる。和室にテーブル、椅子、ソファーを配したスタイルは、和と洋の佇まいが同居し、年齢や国籍を超えて誰もがリラックスできる。日本の伝統的な「雪見障子や組子」を用い、部屋からガラス越しに木々の移ろいを感じられる日本独特の風情を味わえる部屋もあり、静寂な佇まいの中で、心ゆくまで悠々とした時間を過ごそう。
露天風呂はそれぞれに趣が異なり、四季折々の自然を愛でながら源泉掛け流しのお湯の時間が楽しめる。デッキチェアや冷たいお水も用意されているので、由布院の風を感じながらゆっくりと寛ごう。
館内に初めて登場したキッズレストランには遊具があり、子供が遊ぶ姿を見守りながら食事ができるので安心。大人のためのレストランの隣にはバーカウンターがあり、食事の後や入浴の後に、美味しいお酒と歓談のひとときを楽しめる。
山里の旬の食材を活かした料理にはこだわりの品々が並ぶ。料理長特製のつみれ、軍鶏の旨味と野菜の甘みたっぷりの出汁がくせになる軍鶏鍋はシメの雑炊も絶品。豊後牛のステーキには、肉質等級2等級以上の牛肉のみを使用している。
創業30年にして生まれ変わった湯布院の新生草庵秋桜に、ぜひ注目したい。”